Biedermeier
Wien 1820

Kazunori SEO (flute)
Shunsuke MATSUO (guitar)


ビーダーマイヤー
ウィーン 1820

瀬尾 和紀(フルート)
松尾 俊介(ギター)

Mauro GIULIANI (1781-1829) : Gran Duetto Concertante, Op.52
Franz SCHUBERT (1797-1828) : Arpeggione-Sonate, D821
Mauro GIULIANI (1781-1829) : Grand duo concertant, Op.85
Franz SCHUBERT (1797-1828) : Schwanengesang, D957: No.4, Ständchen

VIRTUS CLASSICS, VTS-010
Barcode : 4589538693008
Release : July 2021


Recording :

17 - 19 November 2020
The Sagamiko Koryu Center, Kanagawa prefecture, Japan

2020年11月17日~19日
神奈川県立相模湖交流センター


愉悦の音楽 ― これぞ逸品! 何気ない旋律に隠された熟練の技

タイトルの「ビーダーマイヤー」とは、家庭の団欒や身の回りの食器や家具などに関心を向け、簡素で心地よいものを好み、日常的な生活に喜びを見い出すといった、19世紀前半のドイツやオーストリアを中心に流行した風潮のこと。このアルバムでは、当時活躍した2人の作曲家、ジュリアーニとシューベルトの作品に焦点をあて、その作品を瀬尾と松尾が温かい音色で描き出しています。
マウロ・ジュリアーニはウィーンで活躍した南イタリア出身の作曲家。数多くのギター作品を残し、ギターという楽器の地位と、演奏技術を確立したことで知られています。現代、彼の作品を耳にする機会が少ないのは残念ですが、アルバムに収録された2つの「協奏大二重奏曲」を聴けば、その魅力に開眼する人も多いことでしょう。2人の奏者は持てる技術を最大に駆使しながらも、決して競うことはなく親密な空気を醸し出しています。
かたや親しい友人たちとの交流をことのほか大切にしていたシューベルト、彼の作品はまさに「心の喜び」を見出すのにふさわしいものばかり。このフルートとギターで奏されるアルペジョーネ・ソナタでは、2つの楽器の音色が溶け合い、絶妙な雰囲気を醸し出します。余韻深いセレナーデも聴きどころ。
「身の回りのものに喜びを見い出すこと」は、今の時代にも共通することであり、この素晴らしいアルバムからも、大きな喜びを見い出すことができるのではないでしょうか?(NAXOS JAPAN)